りなぶろ!

双極性障害や甲状腺機能低下症、その他書きたいことを気ままに書いてます。

川と私

川が好きだ。

 

 

実家の近くに川がある。

特に大きい川でもなく、小川でもない。

田舎だから水は綺麗だ。透き通っていて、鯉や鴨が泳いでいる。

冬になると白鳥がいる。

 

 

小さい頃に大人と親戚の子で川に遊びに行った。

夏の日。冷たい水に足をつけてじゃぷじゃぷと水しぶきをあげた。

水草が足に絡まって驚いた。

 

 

高校のころは毎日川に沿って通学していた。

いつも遅刻ギリギリで、全速力で自転車を漕いでいた。

 

梅雨の頃は紫陽花。

夏はひまわり。

秋は秋桜

 

季節の花が咲いているのを見るのが好きだった。

 

雨が降った後水量が増す川を見てわくわくしていた。

雨がずっと降らず、地面が出てきているのを見てもわくわくしていた。

 

 

朝の冷たい空気を胸いっぱいに吸い込み、

キラキラ輝く水面に見とれていた。

朝は苦手だけど、これを独り占めできるのは悪くないと思った。

 

 

落ち込むことがあると川に来た。

水の音が聞こえるところまで石段を下りて行った。

 

せせらぎを聞いていると、もやもやした気持ちが流れていくような気がした。

 

 

電灯が少ないため、夜になると川辺は真っ暗になる。

大人でも、さすがに怖い。そして危ない。

それでも迷いが生じたときは川に来た。

暗くて水面が見えない。せせらぎはいつもより大きく聞こえた。

階段を下りると予想外に水面が高く、足を浸してしまった。

川は迷いを流してくれる。

 

 

 

花火をしたこともあった。

夏の終わり、私と友人ふたりと、大人に見つからないかどきどきしながら川辺に行った。

風が強くてろうそくが何回も消えた。

 

手持ちを花火を2本、手に持って振り回していた。

男の子ってバカだなあと思いながらも私も真似してしまった。

3人で花火をもって走り回った。

 

 

ウォーキングをするにも持って来いで、ちょっと食べすぎて太ったななんてときは川辺を歩いていた。

都会に住んでいた時も川辺をウォーキングコースに選んだ。

その川は実家の川ほど綺麗ではなかった。

だが春になると桜が咲いて、それが見事だった。

葉桜の頃、川がピンクの絨毯になった。

 

 

 

特別な思い出として川を語ることはないけれども

ふと思い返してみると思い出の中に川がある。

 

私にとって川は、つらくなったときに求める癒しである。

朝は静かにキラキラ光り、夜は恐ろしさを秘めている。

 

 

さらさら、じゃぱじゃぱ、ちゃぷちゃぷ。

 

 

 

 

 

 

今住んでいるところの近くには川がない。

池はあるがそれじゃダメなのだ。

水面をたぷたぷ揺らしている池は私の迷いを流してはくれない。

 

 

この季節は白鳥がやってきているかもしれない。

 実家の川に思いを寄せている。